2012-07-30 Mon
今週は新潟と小倉で重賞が行われますが、一方で2歳のオープン特別も新潟と札幌で行われます。8月最初の開催で、出世の勝ち鬨をあげるのはどのような馬になるでしょうか。(レパードS)
天皇賞(春)と同じ日に行われた端午Sから、ジャパンダートダービーなどダート5戦5勝のハタノヴァンクールなどをはじめとして多くの出世馬が輩出され、俄然この世代のダート戦線が盛り上がっています。端午S後、古馬相手に勝利したイジゲン、ホッコータルマエが今回の中心となりそうですが、スターバリオン、ダノンゴールド、ナムラビクターといった端午S未出走組でありながら古馬混合1000万下を勝ってきた馬、ヒヤシンスSまで無敗で走ったフリートストリートなども虎視眈々を重賞初制覇を目論んでおり、激戦の予感が漂います。
(小倉記念)
今年は登録馬14頭と少ないですが、サマー2000シリーズ第1戦である七夕賞の上位3頭が揃い踏みと、昨年同様このレースで優勝資格を持つ馬が1頭決まる可能性が出てきています。その上で上位争いする馬の多くは菊花賞や天皇賞(春)で好走する血を持つ馬で、ディープインパクト産駒のトーセンラーが有資格に向けて最短距離にいるものと見られます。その最大のライバルはやはりディープインパクト産駒のダノンバラードですが、マンハッタンカフェ産駒のゲシュタルトの巻き返しも警戒したいところです。
(ダリア賞)
新潟2歳Sより200m短い2歳のオープン特別。ここ3年は2着、3着に敗れた馬が後に重賞制覇を果たしていますが、長い直線に坂のあるコースでメイクデビューを制したインティワタナ、エイシンラトゥナの走りに注目です。
(クローバー賞)
2005年、2009年の優勝馬は札幌2歳Sも勝利し、札幌2歳Sの重要なステップレースといった趣がありますが、2004年に道営からクラシックに挑み続け、皐月賞で2着となったコスモバルクの弟・マイネルイルソーレがどれほどの器であるか気になるレース。函館2歳Sでチグハグな競馬でありながら上がり3ハロン最速を出し、父子制覇がかかっているアットウィルの巻き返しも大いに考えられます。
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2012-07-29 Sun
今週から新潟、小倉、札幌の態勢で行われている中央競馬ですが、その終盤にそれぞれの2歳Sが行われます。そんな中で、小倉と札幌は9月第1週に行われるのに対し、新潟だけは来月8月に行われますが、今回取り上げるのは、新潟2歳Sでも注目の一頭となってきそうな馬です。※7月28日新潟芝1600mメイクデビューより、シェイクザバーレイ
新潟外回りコースで2歳戦としては珍しく前半1000mが1分を切るレースとなりましたが、勝ったシェイクザバーレイは5番手の辺りから直線力強く抜け出し、上位5頭の中では唯一34秒台の上がり3ハロンをマークして、2着馬に2馬身半の差をつけました。父は2008年にキングジョージなどG1を5連勝のDuke of Marmalade、母父は2001年に無敗で英愛のダービーとキングジョージを制したGalileoで完全に欧州血統で固められていますが、自身はノーザンダンサーとミスタープロスペクターのクロスを持つ馬で、どのような化け方をするのか見守っていきたい一頭です。
2012-07-23 Mon
今週から西の開催が小倉へ移り、6週連続で新潟、小倉、札幌の3場開催となります。馬のサマーシリーズは一旦お休みとなりますが、今回は芝1800mのレースを二つ取り上げていきます。(クイーンS)
今年は北海道開催が前倒しで行われているため、クイーンSは初めての7月開催となります。6頭が前走二桁着順、そのうち3頭が今年春のG1で上位人気に推されてのものと非常に勢力図が読みづらいレースですが、今年の北海道開催で実績を残しているサンキューアスク、レインボーダリアがどこまで戦えるか、その点に注目していきたいところです。
(NST賞)
新潟のサマーシリーズはマイルの関屋記念、2000の新潟記念が続いていますが、その中間的距離にあたるこのオープン特別はいわば両レースの前哨戦となります。登録馬の半分以上が6歳以上で、単なる1つの特別戦に終わる可能性もありますが、新潟で出世のきっかけを掴んだスマートシルエット、今年始めに京都芝1600m重賞で連続3着となったアスカトップレディの2頭の5歳牝馬は、ここを勝利した時に大きなステップとなりそうな気がしています。
2012-07-22 Sun
今週はこの世代初めてのオープン特別である中京2歳Sが行われましたが、今回ピックアップする馬は中京2歳Sと同じコースで行われたメイクデビューです。※7月21日中京芝1400mメイクデビューより、スイートメドゥーサ
このレースを制したスイートメドゥーサは2007年のオークス馬ローブデコルテの初子にあたるアグネスタキオン産駒の牝馬。中団で折り合いをつけ、スムーズに抜け出しを図るという大人びた内容で勝利しました。鞍上の武豊騎手は2006年NHKマイルCのロジック以来3歳G1勝ちがなく、クラシックに至っては2005年三冠馬のディープインパクト以来勝利から見放されていますが、久々に武豊騎手がデビューから手綱を取ってクラシックを狙える馬が出てきたのではないでしょうか。
2012-07-22 Sun
今年のサマーシリーズは牡馬の活躍が目立っていますが、今週の二つの重賞も牡馬の勝利で終わりました。(予想記事・66th forecast 「第12回アイビスサマーダッシュ&第60回中京記念」)
※第12回アイビスサマーダッシュ
1着・パドトロワ(父スウェプトオーヴァーボード)
2着・エーシンダックマン(父サクラバクシンオー)
3着・エーシンヴァーゴウ(父ファルブラヴ)
6年連続でノーザンダンサーのクロス持ちが勝ち、今年はワンツースリー決着となりましたが、上位2頭は芝1200mのオープン特別で逃げ切り勝ちを収めていた快速馬でした。また、阪神芝1400m勝利経験を持っていた馬であり、スプリンターとしての出世要件を兼ね備えていることも大きなポイントとなります。
◎・アフォード(9着)
上がり3ハロン32秒4はレース中3番目に速いものですが、3着のエーシンヴァーゴウや5着のジュエルオブナイルのそれと同じものであり、勝ったパドトロワのそれとは0秒2遅いもの。この馬が全く歯が立たなかったということを踏まえると、今のスプリンターのトップ層はかなり分厚いと考えられます。
キルトクール・オウケンサクラ(14着)
勝ったパドトロワから1秒3遅れのゴールと完敗の内容。もう少し遅い決着、もしくは長い距離で走らないことには上位争いをするのは困難と見られます。
※第60回中京記念
1着・フラガラッハ(父デュランダル)
2着・ショウリュウムーン(父キングカメハメハ)
3着・トライアンフマーチ(父スペシャルウィーク)
上位3頭の父はいずれもオークス勝ち馬を輩出している種牡馬であり、自身は阪神芝1600m勝ちのある馬でした。ただ、2着のショウリュウムーンは阪神・京都の牝馬マイル重賞2勝と持ち味を発揮した一方で、サンデーサイレンス系の父である1着馬と3着馬は芝1400mの勝利経験を持っており、この辺りが今後のマイル路線にどういった影響をもたらしていくのか、注目していきたいポイントです。
◎・エーシンリターンズ(14着)
道中はショウリュウムーンを後ろに置いて先行していきましたが、4コーナーの時点で手応えをなくして失速していきました。デビュー以来初めての470㎏台という体重は大きな誤算とも言えますが、2ヶ月以上間隔を空けた時には凡走が多く、間隔を詰めてきた次のレースでこそチャンスはあると見られます。
キルトクール・ダノンヨーヨー(7着)
スタートで後手を踏みましたが、最後はダノンヨーヨー以上にスタートで遅れを取ったエアラフォンに交わされてゴール。同じ58㎏で走ったトライアンフマーチが3着に来たことを踏まえると、この馬の出世は今後難しいのではないかと見られます。