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まつり駿楽

Author:まつり駿楽
血統、ベストパフォーマンス、実績の関係性を重視した競馬予想とクラシックの展望などをしています。2012年2月3日よりキルトクール株式会社の神官として入社。fc2小説ページの他、2019年11月2日より「駿楽牧場」にて執筆活動も展開しています。

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昨年のエリザベス女王杯後の古馬牝馬重賞を簡易回顧
今年は三世代の秋華賞馬の対決や二世代の阪神ジュベナイルフィリーズ優勝馬の対決などが見られそうな、ヴィクトリアマイルにおけるG1馬の攻防。もっとも、G1馬の中で特に有力視されているショウナンパンドラとミッキークイーンは長めの距離を主戦場としてきた馬たちで、マイルの上級戦では未知数といった趣がありますが、それに立ち向かう新興勢力がどんなレースを繰り広げてきたのか、今回のこの記事ではその辺りを検証していくことにします。

※ターコイズS

1着・シングウィズジョイ(父マンハッタンカフェ)

2着・ダンスアミーガ(父サクラバクシンオー)

3着・オツウ(父ハーツクライ)

ラップタイム・12.6 - 11.2 - 12.1 - 12.5 - 12.7 - 12.0 - 11.1 - 11.5

2014年まで愛知杯が行われていた位置に新設された、中山芝1600mの牝馬限定重賞・ターコイズS。重賞格上げ前最後のレースとなった2014年の優勝馬ミナレットが昨年のヴィクトリアマイルで3着に入り、意外に油断ならないステップレースになる可能性もありますが、記念すべき重賞1回目のレースを制したシングウィズジョイはフローラS以来となる重賞2勝目をあげることになりました。この時コンビを組んだ戸崎圭太騎手は、ターコイズSの勝利も含めて1日4勝と好調ぶりを見せており、その勢いに乗じたという見方もありますが、レースの内容自体は前半1000mの通過が1分1秒1というスローの中で前が残ったというもので、比較的軽量だった馬たちによる上位独占となっていることから、今後への繋がりは微妙というところです。

※愛知杯

1着・バウンスシャッセ(父ゼンノロブロイ)

2着・リーサルウェポン(父ディープインパクト)

3着・アースライズ(父マンハッタンカフェ)

ラップタイム・12.3 - 11.4 - 12.5 - 11.9 - 11.1 - 11.5 - 12.2 - 12.4 - 11.5 - 12.0

昨年から12月の牝馬限定重賞にターコイズSが組まれた一方で、1月開催に移動することとなった中京芝2000mの牝馬限定重賞・愛知杯。愛知杯の開催自体は一昨年の12月以来となりましたが、上位3頭が有馬記念優勝馬を父に持っている中で、2014年のオークスで3着に入ったバウンスシャッセが、2015年の中山牝馬S以来となる重賞3勝目をあげることになりました。2着に入ったリーサルウェポンは初めての芝2000m戦でいきなり結果を残す格好となりましたが、1着馬と3着馬はフラワーCで連対実績を持った上でオークスでも掲示板を確保しており、基本的には長丁場で結果を残してきた馬にとって良い舞台になったといった感じ。勝ったバウンスシャッセはこの時の勝利を区切りにはっきりと芝2000m以上のレースを志向していっており、この時の結果は半年後のエリザベス女王杯の時に役立つ可能性が高いと見ています。

※京都牝馬S

1着・クイーンズリング(父マンハッタンカフェ)

2着・マジックタイム(父ハーツクライ)

3着・ウインプリメーラ(父ステイゴールド)

ラップタイム・12.4 - 11.3 - 11.5 - 11.7 - 11.5 - 12.1 - 12.4

今年からフェブラリーSの週に移動し、距離も200m短縮された京都牝馬S。その最初の年となった今回は重馬場の中で行われましたが、昨年のフィリーズレビューを無敗で制したクイーンズリングが京都競馬場における初勝利も兼ねて重賞2勝目をマークすることになりました。2着のマジックタイムが後にダービー卿チャレンジトロフィーを勝利し、3着のウインプリメーラが阪神牝馬Sで3着になっていることから、今年の牝馬重賞の中では比較的レベルの高い一戦になったのではないかと思われますが、勝ったクイーンズリングに跨り、ヴィクトリアマイルにおいてクイーンズリングに騎乗する予定のあるミルコ・デムーロ騎手は当時重賞連続騎乗機会連勝の中にあるほどの好調ぶりであり、騎乗停止明け2週目となるヴィクトリアマイルにおいて同じようなパフォーマンスを引き出せるかどうかは今週の内容を見てからということになりそうです。

※中山牝馬S

1着・シュンドルボン(父ハーツクライ)

2着・ルージュバック(父マンハッタンカフェ)

3着・メイショウスザンナ(父アグネスデジタル)

ラップタイム・12.8 - 12.7 - 12.9 - 13.1 - 12.2 - 11.5 - 11.8 - 11.6 - 11.7

昨年末のターコイズSを皮切りにリニューアルされた古馬牝馬重賞路線の中で、エリザベス女王杯からヴィクトリアマイルまでの間で開催される重賞としては唯一条件の変更がなかった中山牝馬S。レース序盤は昨年の中京記念2着馬アルマディヴァンがレースを引っ張ったものの、途中から遅い流れに堪えきれないと言わんばかりにフレイムコードやリメインサイレントがハナを奪いにかかり、後半1000mは58秒8と、なかなかタフなロングスパート戦となりましたが、レースの流れに沿って少しずつポジションを上げにかかった大外枠のシュンドルボンが外からの差し切り勝ちを決めました。

この中山牝馬Sを勝利したシュンドルボンは、昨年8月から10月にかけて芝1800m戦を3連勝し、その距離適性が存分に発揮されたとも言えますが、1600m以下の芝の実績は(1-0-2-1)と少々評価をしづらいものとなっています。もっとも、2回ある3着のうち、1回は昨年の安田記念で2着に入ったヴァンセンヌが勝ったレースであり、芝2000m以上の実績が(0-1-0-4)となっているので、どちらかと言えば短距離志向に寄っているとも考えられますが、ハーツクライ産駒による芝1600m未満の重賞勝ちは北九州記念を勝ったツルマルレオンの1回しかないので、ヴィクトリアマイルではあまり大きな期待はできないと見ています。

※阪神牝馬S

1着・スマートレイアー(父ディープインパクト)

2着・ミッキークイーン(父ディープインパクト)

3着・ウインプリメーラ(父ステイゴールド)

ラップタイム・12.8 - 10.8 - 11.6 - 11.9 - 11.8 - 11.1 - 11.3 - 11.8

今年から桜花賞と同じ阪神芝1600m戦へと変更された阪神牝馬S。G1馬4頭のうち2頭が最下位とブービーで、最年少のミッキークイーンのみが3着以内入線という、一見すると番狂わせの決着に見えますが、実際には単勝2番人気のスマートレイアーが東京新聞杯に続いてのマイル重賞逃げ切り勝ちを果たし、3着にも5番人気のウインプリメーラが入ってきていることから、比較的平穏な決着に収まっています。その上で、今回の走破時計である1分33秒1は翌日の桜花賞よりも0秒3速い決着となりましたが、こちらは桜花賞と違って、最初の200m以外のところで12秒台のラップが刻まれておらず、阪神牝馬Sにおけるスマートレイアーの逃げ切りはそこそこタフな流れを演出しながらのものであることが窺えます。ラップ構成やそのレース内容から言っても、この阪神牝馬Sの内容はヴィクトリアマイルへの繋がりが最も強いレースになった可能性が高いですが、スマートレイアー自身のキャリアで言えば3戦連続して3着以内入線という実績はなく、2年前のヴィクトリアマイルから歯車がかみ合わなくなってきた武豊騎手とのコンビを組むことが予定されていることからも、すんなりと高評価とするわけにはいかなさそうです。

※福島牝馬S

1着・マコトブリジャール(父ストーミングホーム)

2着・シャルール(父ゼンノロブロイ)

3着・オツウ(父ハーツクライ)

ラップタイム・12.5 - 11.4 - 11.7 - 12.6 - 12.5 - 12.2 - 11.8 - 11.3 - 11.5

阪神牝馬Sと同様に勝ち馬にヴィクトリアマイルへの優先出走権が与えられるレースとなっている福島牝馬S。残念ながら、今回の優勝馬であるマコトブリジャールはヴィクトリアマイルへの登録を行うことはありませんでしたが、ターコイズSと同様にオツウが3着に入っていることや、ラップ構成から見てもペースの緩い前残りの一戦であり、この内容がヴィクトリアマイルのような上級戦において通用するかどうかは非常に怪しいものがあります。

一方で、福島牝馬Sの上位3頭の中で唯一ヴィクトリアマイルへの登録を行ったシャルールは、この時の2着も含めてスイートピーSからの復帰後において(3-4-0-0)としていますが、復帰前に走っていた芝1600m戦においては(0-0-1-2)とあまり高い適性を示しているとは言えません。ゼンノロブロイ産駒による芝重賞勝ち15回のうち11回は2000m以上のレースとなっており、その点から言っても、マイル戦で上昇の余地を見出すのは困難と見ています。

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テーマ:レース回顧 - ジャンル:ギャンブル

レース回顧(2021年以前の予想レース以外) | 07:56:24 | トラックバック(0) | コメント(0)